ブラックマンデー回避!?与党が過半数割れし、今後の政局の行方を考えてみる

衆議院議員選挙で与党が過半数割れし、今後の政局の行方を考えてみる 政治と株価
衆議院議員選挙 渋谷第9投票区投票所. 渋谷区文化総合センター大和田/2024年10月27日 撮影:STOCK EXPRESS(Photographer: SHUN)

おはようございます!
10月28日 月曜日 朝を迎えました。

昨夜は大変でしたね(汗、
衆議院議員総選挙の結果、与党過半数割れとなりました。

与党(自民党:191 + 公明党:24) = 215議席。
過半数の233議席まで、あと18議席足りません。
裏金問題で一時的に非公認となっている議員 3名、
無所属議員 5名くらいを取り込めたとしても、10議席程足らない状況です。

維新や国民民主と連立を組めるのか

足りない議席を埋めるための手法として考えられるのは、維新や国民民主と連立を組むという展開。
しかし、維新も国民民主も連立を組むとは言っておらず、
この2党の消費税減税志向もあり、いきなる与党がのむのも難しいでしょう。

日本維新の会の馬場伸幸代表は「政治と金の問題がクリアにならない以上、与党を信用するわけにはいかない。一方、立憲民主党と連立を組めば、”自民を倒して良かった。ただ、その後何もなかった”ということになりえるので、そういうところをサポートするわけにもいかない。」との見解を示しており、自民とも立民とも連立を組むのは難しそうです。

また、国民民主党の玉木雄一郎代表は「(連立して)政権に入るということになると、政権の一員になるので、同意していないことについても同意しなくてはいけなくなる。”政策本位”で政策ごとに我々が必要だと思う相手と必要な協議をしていきたい」と語っており、こちらも連立を組むお考えではないようです。

与党が過半数割れすると政権はどうなるのか

ということで、与党が連立を組む政党を増やすことにより過半数議席を確保するのは難しそうです。

ここで、最も気になるのは「与党が過半数割れすると政権維持できないのか?」という点ですが、過半数に足りない「少数与党」でも政権を取ることは可能です。実際、石破総理は、少数与党となっても続投していく意欲を見せており、政策ごとに、その都度組める相手と組んでいく意向のようです。(これは、国民民主党の玉木代表の「政策ごとに我々が必要だと思う相手と必要な協議をしていきたい」という意向とも共通しています。 = 部分的連携(パーシャル連携)。

なので、政権自体は維持できます。しかし、政権は維持できたとしても、過半数を満たしていないわけですから、予算案や法案が否決される可能性は高まり、脆弱な基盤となります。
政策の実行が難しくなり、たとえば、金利引き上げも難しくなる可能性が出てきます。まあ、こうなると、利上げしにくくなるということで、日経平均株価は上がりやすくなる可能性も高まり、株主としてはメリットにもなり得ますが。

首相指名選挙で、石破総理は勝てるのか

なお、もう一つ山があります。30日以内に特別国会で「首相指名選挙」が行われるのです。

通常は、自身が所属する政党や連立政権を組む党の党首などに投票して、与党が投票総数の過半数を獲得していれば、1回目の投票で首相が決定します。
ただ、今回、与党が過半数割れをしています。1回目の投票で与党が過半数を獲得できない可能性もあります。この場合、上位2人の議員による決選投票が行われます。おそらく、石破氏と野田氏での決選になるかと。

ここで、自民党の石破茂氏の獲得が相手を上回れば、石破政権はそのまま進行していきますが、万が一、野党(立憲民主党の野田佳彦氏)が1位になった場合、「政権交代」が可能になります。こうなると、大波乱でしょう。

ただ、野党がすんなりまとまるかというと、これも難しそうです。
れいわや参政党が野田氏に投票するとは考えにくいですし。
野田氏が総理になることは、可能性としては極めて低いでしょうね。

結果的に、まずは石破総理が続投というカタチになる可能性が高そうです。
来月 11月15〜16日には、ペルーで開催されるAPEC首脳会議、18日〜19日にはブラジルで開催されるG20にも首相として参加しなくてはなりません。そこは、石破総理が対応するでしょう。
年を越して、来年2025年には参院選があります。今回の選挙で自民党はかなりの苦戦をしたわけですから、次の選挙までには新総理を模索する動きも出てきそうです。

株価は意外にも上昇

さてさて、”与党の過半数割れ”ということで、本日は「令和のブラックマンデー」になるのではないか、と私はヒヤヒヤしておりましたが、前場開始の9時を過ぎますと、意外にも日経平均株価は上昇。私が保有している企業の株価も軒並み上昇しており、安心しております。やはり、先週の下落で織り込み済みだったのでしょう。そして、リスクヘッジしていたマネーが戻ってきているのかもしれません。

ただ、いずれにしても、しばらくは政局不安が続くので、株価も不安定にはなるでしょう。
私は、先週末に買い増ししておいた企業の株価が上昇したので、その分だけ利確しておきました。今後の乱気流にそなえて、リスクヘッジでもあり、次なる暴落チャンスにまた買い戻そうと思いまして。

なお、為替(ドル円)は、円安方向へと進み始めました。
今朝は、株高&円安。少し前に書いた「円安なのに株安になる現象」が起きていないのは、今回の衆院選によって、利上げの可能性が低くなったと思われているからではないでしょうか?円安が進んだことも、今朝の株買い戻しの動きに繋がったのかもしれません。

さてさて、選挙と株価
昨夜から今朝にかけて、実に慌ただしい時を過ごしましたが、なんとか乗り切れました。この流れを読むのもなかなか楽しめました。

まもなく、米国の大統領選もあるので、次の山場も迫っていますので、上手く見極めていきたいです。

コメント

PROFILE

【STOCK EXPRESS(ストックエクスプレス)】(略称:STOCK.EX)株主視点の経済ニュース考察を発信してまいります!
語り手は、SHUN
渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

▼お問い合わせ

REQUEST(お問い合わせ)

▼Privacypolicy

Privacy policy (プライバシーポリシー)
私達のサイトアドレスは です。 当サイトは、個人情報の保護に関する法令及び規範を遵守するとともに、以下のプライバシーポリシーに従い、ご提供いただいた個人情報を適切に取り扱い、及び、保護に努めます。また継続的な見直し、改善を行ないます。 【個…

PVアクセスランキング にほんブログ村

タイトルとURLをコピーしました