2025年10月27日、アクティビスト(物言う株主)として知られる旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンスが、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA、東証プライム上場)の株式を5.12%保有していることが明らかになりました。同社が関東財務局に提出した大量保有報告書で判明したものです。
報告書によると、シティインデックスイレブンスは8月22日から段階的に買い増しを進め、取得総額は約142億円に上るとしています。共同保有者は、村上世彰氏の長女で投資家の野村絢氏が3.36%、旧村上ファンド系の別会社であるシティインデックスファーストが1.76%を保有しています。報告義務発生日は10月20日です。
投資目的は「経営への助言や提案も視野」
シティインデックス側は、保有目的を「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と説明しています。同社はこれまでも複数の上場企業に対して株主還元策の強化やガバナンス改善を求めてきた経緯があり、今回もアクティビストとしての動きが注目されています。
市場では、この開示を受けてDeNA株が翌28日前場にかけて大幅続伸するなど、物言う株主による経営関与への期待感が広がりました。
▼DeNA株価推移(2025年10月24日~28日)

DeNA株価推移(2025年10月24日~28日)
DeNA、好調な業績と新タイトルが追い風
DeNAは、ゲームサービス「Mobage」やライブ配信アプリ「Pococha」「IRIAM」などのプラットフォームを運営するほか、プロ野球球団「横浜DeNAベイスターズ」の運営でも知られています。近年はポケモン社との協業タイトル『Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』が世界的ヒットを記録するなど、事業の多角化とグローバル展開が進んでいます。
2025年3月期の連結決算では、売上収益1,639億9,700万円、営業利益289億7,300万円と、大幅な増収増益を達成しており、業績の回復基調が明確となっています。
アクティビストとの関係が焦点に
今回の旧村上ファンド系による大量保有を受け、DeNAの資本政策や株主還元方針への影響が今後の焦点となります。シティインデックスイレブンスは、過去に多くの企業で株主提案を行っており、経営陣との対話の行方によっては、中期経営戦略や配当政策に変化が生じる可能性もあります。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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