株式劇場

MS&ADインシュアランスグループホールディングス

MS&ADが上場来高値を更新、好決算で再評価進む――地震・豪雨リスクは今後の業績にどう影響するのか

MS&ADは8月17日、一時5,146円まで上昇し、株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。2027年3月期第1四半期の純利益が前年同期比33.4%増の3,286億円となり、市場予想を大幅に上回ったことが主因です。国内損保では料率改定や事業費率改善が寄与し、海外事業の利益は前年同期比で2倍超となりました。通期計画に対する進捗率は77.3%です。一方、7月以降の地震や豪雨は今回の決算に十分反映されておらず、今後の損害額には注意が必要です。家計地震保険には政府再保険がありますが、企業向け地震補償や豪雨、海外災害の損失は残ります。再保険と資本力で一定の吸収力はあるものの、災害損失の開示、再保険コスト、通期予想の修正が今後の焦点です。
半導体関連銘柄

なぜ、キオクシアの株価が上がっているのか? 米サンディスク急騰とAI推論需要が映すNAND市場の成長期待

キオクシア株が上昇した最大の要因は、共同でNAND型フラッシュメモリーを開発・生産する米サンディスクが、投資家向け説明会で強気の長期収益見通しを示し、米国市場で大幅高となったことです。AIの利用が学習から推論へ広がり、データセンターで大容量かつ低コストのNANDやエンタープライズSSDを活用する機会が増えるとの期待も追い風です。最大8000億円規模の自社株買い完了後も買いが続いたため、需給要因だけでなく中長期の成長性を見直す資金が流入した可能性があります。株価は25日移動平均線を上回り、次は75日線が意識されますが、NAND市況の変動、供給増加、AI向け需要の収益化については慎重な確認が必要です。
半導体関連銘柄

なぜ、ソフトバンクGはTSMC株を72%削減したのか――半導体弱気ではなく、OpenAIへ資金を振り向ける「AI投資の選択と集中」

ソフトバンクグループは2026年4~6月期にTSMCのADRを198万5,000株から56万5,000株へ減らし、保有数を約71.5%削減しました。ただし、13Fに記載された約2億6,980万ドルは残存株の6月末評価額であり、売却代金ではありません。個別の売却理由は開示されていませんが、OpenAIへの総額300億ドルの追加投資や、AIインフラ、ロボティクスなどへの資金需要を踏まえると、上場株を現金化して戦略資産へ振り向ける資金再配分との見方が有力です。TSMCを全株売却したわけではなく、半導体弱気というより、AIハードウェア株の直接保有からAIモデルやプラットフォームへの「選択と集中」を示す動きと考えられます。今後は追加の資産売却、借入金の借り換え、LTVや手元流動性の変化が焦点です。
株式劇場

アシックス 今期業績を上方修正 売上高1兆円を前倒し達成へ!最高益・増配を好感し株価は上場来高値

アシックスは2026年12月期予想を上方修正し、売上高を前期比29.5%増の1兆500億円、営業利益を36.8%増の1950億円、純利益を21.6%増の1200億円としました。売上高1兆円は当初目標より約3年前倒しでの達成となります。中間期は売上高5344億円、営業利益1204億円、純利益821億円と過去最高を更新。スポーツスタイルが83.0%増収、オニツカタイガーが35.9%増収となり、主力ランニングと並ぶ成長源に育っています。全地域で増収増益となり、在庫も前期末比で減少しました。年間配当は前期比16円増の44円へ引き上げられ、発表後の株価は一時5389円まで上昇し、上場来高値を更新しました。今後は高成長の持続性、為替変動、関税、ブランド投資の効果が焦点です。
食品・飲料業界株

【アサヒGHD 2Q決算発表】上期純利益69%増の991億円 過去最高益へ前進も、実力値では国内・欧州の需要回復が焦点

アサヒグループホールディングスの2026年1~6月期は、売上収益が前年同期比7.7%増の1兆4639億円、事業利益が1.5%増の1113億円、純利益が68.8%増の991億円となりました。博多工場の土地売却などによる約341億円の固定資産売却益が利益を押し上げ、純利益の通期計画に対する進捗率は51.1%に達しました。一方、為替一定では売上収益が0.6%減、事業利益が8.5%減となり、国内のシステム障害や欧州の需要減が重荷です。通期予想は純利益1940億円、年間配当57円で据え置きました。今後は国内販売の正常化、欧州の収益改善、グローバルブランドの持続的成長が焦点となります。
保険業界株

【SOMPO 1Q決算発表】最終利益52.8%増の1,811億円!国内損保の採算改善で第1四半期は過去最高の修正利益

SOMPOホールディングスの2027年3月期第1四半期は、最終利益が前年同期比52.8%増の1,811億円となり、通期計画に対する進捗率は37.0%に達しました。修正連結利益も20%増の1,197億円と第1四半期の過去最高を更新。国内損保では料率適正化と引受強化によりベース収支が約200億円改善し、コンバインド・レシオは93.9%へ低下しました。海外保険はAspenの連結効果や投資損益の改善で増益となった一方、引受採算は悪化しています。政策保有株式は746億円を削減し、年間計画の30%まで進捗。通期予想と年間200円の配当予想は据え置きました。今後は自然災害、海外の採算、Aspenの統合効果が焦点です。
MS&ADインシュアランスグループホールディングス

【MS&AD 決算発表】1Qで早くも通期計画への進捗率77.3%!利益は33%増の3,286億円 海外事業も大幅伸長

MS&ADインシュアランスグループホールディングスの2027年3月期第1四半期は、親会社所有者帰属利益が前年同期比33.4%増の3,286億円となり、据え置かれた通期予想4,250億円に対する進捗率は77.3%に達しました。保険収益は14.1%増、保険サービス損益は28.0%増、金融損益は40.3%増でした。国内損保主要2社の利益は64.4%増え、海外事業の利益も2倍超へ拡大しました。一方、三井住友海上プライマリー生命は金融損益の変動で大幅減益となりました。年間配当予想は170円で変更ありません。高進捗は上方修正期待につながるものの、自然災害、金融市場の変動、政策株式売却益などの影響を見極める必要があります。
次世代エネルギー関連株

東邦亜鉛、鉛製錬の副産物からレアアース回収へ――安中製錬所再編が事業再生の新たな柱となるか

東邦亜鉛は、群馬県の安中製錬所で鉛生産後の副産物からレアアースとレアメタルを回収する事業を検討します。レアメタルは2029年度をめどに事業化し、レアアースも将来の商業生産を目指します。イットリウム、ネオジム、ランタンなどの生産が想定され、中国への依存度が高い重要鉱物の国内供給網を補完する可能性があります。一方、鉛鉱石中の含有濃度が低く、不純物の分離・精製にコストを要する点が課題です。既存設備と製錬技術を活用して投資負担を抑え、複数の有価金属を高純度で回収できるかが採算確保の鍵となります。亜鉛製錬終了後の安中製錬所再編と事業再生を結ぶ案件であり、生産規模、設備投資額、販売先、利益貢献の具体化が今後の焦点です。
三井グループ

【三越伊勢丹HD 決算発表】富裕層・インバウンド需要で1Q最高益 通期予想を上方修正、株式2分割で個人投資家の裾野拡大へ

三越伊勢丹HDの2027年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比3.8%増の1,289億円、営業利益が20.6%増の188億円、純利益が18.5%増の223億円となり、営業利益と純利益は第1四半期として過去最高を更新しました。年間300万円以上購入する国内上位顧客の売上高が16%増えたほか、海外顧客売上高も22.1%増と好調でした。会社は通期営業利益予想を815億円から840億円へ上方修正し、中期目標850億円を射程に入れています。10月1日付の1株を2株とする株式分割も発表し、実質配当は維持します。今後は富裕層消費とインバウンド需要の持続性、経費構造改革による利益率改善が焦点です。
保険業界株

【東京海上HD 決算発表】4~6月期純利益は3.3%増の2,643億円 海外保険が成長をけん引、通期予想は据え置き

東京海上ホールディングスの2027年3月期第1四半期は、保険収益が前年同期比12.3%増の2兆471億円、親会社株主に帰属する利益が3.3%増の2,643億円となりました。保険サービス損益と金融損益が改善し、海外保険は保険収益1兆2,258億円、修正純利益1,643億円と成長をけん引しました。一方、国内保険の修正純利益は988億円へ減少し、グループ全体の修正純利益も3.6%減の2,613億円でした。通期純利益予想8,300億円と年間配当245円は据え置き、進捗率は31.8%です。今後は海外事業の成長持続、国内損保の採算改善、自然災害や金融市場の影響、会社予想を上回る業績上振れの有無が注目されます。