保険業界株

不動産株

なぜ生命保険会社は不動産投資を拡大しているのか?――長期インフレへの備えと安定収益確保、企業の資産売却も追い風に

生命保険各社が不動産投資を拡大する最大の理由は、長期化するインフレへの対応です。生保の主力運用先である固定金利の国債は、物価上昇によって実質利回りが低下する一方、不動産は賃料や物件価格の上昇を通じてインフレ耐性を期待できます。明治安田生命は2040年に不動産残高を2兆円へ倍増させ、かんぽ生命も約1兆2000億円を目指します。日本生命はブラックストーンと連携し、保有物件の価値向上を進めます。事業会社による本社ビルなどの売却も、生保に長期安定収益を得る機会を提供します。ただし、金利上昇、建築費高騰、老朽化、空室率上昇には注意が必要です。
保険業界株

東京海上HD、異例の「1対15」株式分割へ――豪保険大手サンコープ買収検討と株主優待新設で始まる新たな成長戦略

東京海上HDは、2026年9月30日を基準日として1株を15株に分割し、10月1日に効力を発生させます。最低投資金額は約74万円から約5万円へ下がる見込みで、個人投資家やNISA利用者の参入拡大が期待されます。併せて、100株以上を3年間継続保有する株主に初回7,500円相当、翌年以降2,500円相当を贈る優待制度も導入します。一方、豪保険大手サンコープが海外M&Aの有力候補に浮上しました。買収が実現すれば海外利益の地域分散につながりますが、取引額は数兆円規模に達する可能性があり、買収価格や資金調達、自然災害リスクが焦点です。株式分割による需給改善に加え、大型M&Aが一株利益と資本効率の向上につながるかが今後の株価を左右します。
三井物産

なぜかんぽ生命保険の株価が上昇に転じたのか? ――三井物産との不動産ファンド倍増とAI投資で高まる収益改革への期待

かんぽ生命保険の株価上昇には、三井物産との共同出資会社を通じて運用する不動産ファンドを、約2000億円から約4000億円へ倍増させる方針が影響しています。保有契約件数が5年間で約2割減少するなか、インフレ耐性や安定収入が期待できる不動産を増やし、約58兆円の資産から得る収益を高める狙いです。2027年3月期第1四半期は資産運用収益が前年同期比44.1%増え、経常利益も2.8%増加しました。さらに、2028年度までにAI・デジタル分野へ約900億円を投じ、営業力の再建を目指します。増配や自己株式消却も評価材料ですが、今後は不動産投資の収益性、保有契約の底打ち、AI投資の成果が焦点となります。
MS&ADインシュアランスグループホールディングス

政策保有株ゼロ時代のMS&AD、米キャピタル・グループが約9%取得――海外マネーが問う成長力と資本効率

MS&ADインシュアランスグループホールディングスでは、米資産運用大手キャピタル・グループが発行済み株式の約9%を取得し、主要株主に浮上したとみられます。トヨタ自動車が保有全株を売却するなど、政策保有株の縮減を背景に株主構成が変化するなか、同社は海外IRを強化しています。今後は、政策株売却で得た資金を成長投資や株主還元へどう配分し、2031年3月期までにROE12%という目標を実現するかが焦点です。海外株主の増加は資本効率改善への期待を高める一方、計画未達時には資金流出を招く可能性もあります。本業の持続的な利益成長、規律ある資本配分、海外事業の収益性、還元方針の具体化が、中長期的な株価評価を左右しそうです。
MS&ADインシュアランスグループホールディングス

MS&ADが上場来高値を更新、好決算で再評価進む――地震・豪雨リスクは今後の業績にどう影響するのか

MS&ADは8月17日、一時5,146円まで上昇し、株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。2027年3月期第1四半期の純利益が前年同期比33.4%増の3,286億円となり、市場予想を大幅に上回ったことが主因です。国内損保では料率改定や事業費率改善が寄与し、海外事業の利益は前年同期比で2倍超となりました。通期計画に対する進捗率は77.3%です。一方、7月以降の地震や豪雨は今回の決算に十分反映されておらず、今後の損害額には注意が必要です。家計地震保険には政府再保険がありますが、企業向け地震補償や豪雨、海外災害の損失は残ります。再保険と資本力で一定の吸収力はあるものの、災害損失の開示、再保険コスト、通期予想の修正が今後の焦点です。
保険業界株

【SOMPO 1Q決算発表】最終利益52.8%増の1,811億円!国内損保の採算改善で第1四半期は過去最高の修正利益

SOMPOホールディングスの2027年3月期第1四半期は、最終利益が前年同期比52.8%増の1,811億円となり、通期計画に対する進捗率は37.0%に達しました。修正連結利益も20%増の1,197億円と第1四半期の過去最高を更新。国内損保では料率適正化と引受強化によりベース収支が約200億円改善し、コンバインド・レシオは93.9%へ低下しました。海外保険はAspenの連結効果や投資損益の改善で増益となった一方、引受採算は悪化しています。政策保有株式は746億円を削減し、年間計画の30%まで進捗。通期予想と年間200円の配当予想は据え置きました。今後は自然災害、海外の採算、Aspenの統合効果が焦点です。
MS&ADインシュアランスグループホールディングス

【MS&AD 決算発表】1Qで早くも通期計画への進捗率77.3%!利益は33%増の3,286億円 海外事業も大幅伸長

MS&ADインシュアランスグループホールディングスの2027年3月期第1四半期は、親会社所有者帰属利益が前年同期比33.4%増の3,286億円となり、据え置かれた通期予想4,250億円に対する進捗率は77.3%に達しました。保険収益は14.1%増、保険サービス損益は28.0%増、金融損益は40.3%増でした。国内損保主要2社の利益は64.4%増え、海外事業の利益も2倍超へ拡大しました。一方、三井住友海上プライマリー生命は金融損益の変動で大幅減益となりました。年間配当予想は170円で変更ありません。高進捗は上方修正期待につながるものの、自然災害、金融市場の変動、政策株式売却益などの影響を見極める必要があります。
保険業界株

【東京海上HD 決算発表】4~6月期純利益は3.3%増の2,643億円 海外保険が成長をけん引、通期予想は据え置き

東京海上ホールディングスの2027年3月期第1四半期は、保険収益が前年同期比12.3%増の2兆471億円、親会社株主に帰属する利益が3.3%増の2,643億円となりました。保険サービス損益と金融損益が改善し、海外保険は保険収益1兆2,258億円、修正純利益1,643億円と成長をけん引しました。一方、国内保険の修正純利益は988億円へ減少し、グループ全体の修正純利益も3.6%減の2,613億円でした。通期純利益予想8,300億円と年間配当245円は据え置き、進捗率は31.8%です。今後は海外事業の成長持続、国内損保の採算改善、自然災害や金融市場の影響、会社予想を上回る業績上振れの有無が注目されます。
保険業界株

【東京海上HD 決算発表】今期増配と大型自社株買いを発表!利益は減益見通しも株主還元強化で市場評価に期待

東京海上ホールディングスは2026年3月期決算を発表し、連結最終利益は前期比7.1%減の9804億円となった。一方で、株主還元を強化し、年間配当を218円へ増額、来期は245円への増配を計画している。さらに、発行済み株式の6.9%にあたる最大1億3000万株・2000億円規模の自社株買いも決定した。国内損保事業は減益となったものの、海外保険事業は堅調に推移。米国でのM&Aも進めており、成長戦略を継続する。2027年3月期はIFRSベースで純利益8300億円を見込む。
保険業界株

バークシャー、日本の商社・東京海上への投資を永遠の関係へ!日本企業に追い風か

バークシャー・ハザウェイは株主総会で、日本企業への投資を「恒久的」と位置付け、総合商社に加え東京海上HDとの戦略提携を軸に関係強化を進める方針を示しました。東京海上には約18億ドルを出資し、再保険やM&Aでの協業を通じた長期的な価値創出を狙います。 一方で、巨額の手元資金については慎重姿勢を維持し、適切な投資機会を待つ構えです。経営はアベルCEO体制へ移行し、日本を戦略市場とする動きが一段と鮮明となりました。