
日経平均株価 先物 推移。2025年10月11日 AM6:00
2025年10月11日(土)AM6:00、私は寝起きでスマホを見て驚きました。日経平均先物 株価が暴落していたのです。これが、いわゆる「おはぎゃあ」ですよね(汗。昨日10月10日の東京株式市場は、午前中こそ高市早苗氏の自民党新総裁選出を好感し、日経平均先物が一時48,750円まで上昇しましたが、午後以降にかけて一転急落。大引け後の時間外取引では現在、日経先物が 45,178円(前日の寄りと比較して▲3,572円) まで下落し、週明けの株価暴落への警戒感が一気に高まっています。こうして週末明けの暴落は、通常なら月曜日なので「BLACK MONDAY」と呼ばれますが、今週の月曜は祝日でお休みのため、翌日火曜日が週明け。「BLACK TUESDAY(ブラック・チューズデー)」到来となりそうです。また歴代暴落率ベスト10にランクインするのでしょうか?
以下に今回の株価暴落の要因について見ていきましょう。
政治の不安定化が市場心理を直撃
「自公連立解消ショック」で信頼揺らぐ
10月10日午後、公明党の斉藤鉄夫代表が自民党との連立離脱を正式に表明しました。26年間、四半世紀続いた自公体制の崩壊は、投資家にとって「政治的安定の象徴」の喪失を意味します。自民党単独政権となる見通しが立たない中、国会運営や政策実行の不透明感が強まり、市場では「与党の求心力低下が円高・株安要因になる」との声が広がっています。高市早苗総理誕生による経済的効果を期待して株価が急騰していましたが、その明るい未来が揺らぎつつあるのです。
斉藤代表は「一旦白紙にしてこれまでの関係に区切りをつける」と明言し、今後の国会では野党側に回る方針を示しています。高市総裁は「一方的な通告で残念だ」と述べるにとどまり、政権内の混乱収束には時間を要する見通しです。
米中摩擦再燃、トランプ発言が世界市場を直撃
対中関税「100%引き上げ」表明でダウ急落
さらに市場を揺さぶったのが、米国トランプ大統領による対中関税引き上げの警告です。トランプ氏は10日、自身のSNSで「中国がレアアースを武器に世界経済を人質に取ろうとしている」と非難し、中国製品への 100%追加関税 と重要ソフトウェアの輸出規制を発表しました。
この発言を受け、ダウ平均は878ドル安、ナスダック総合指数は3.5%安と急落。フィラデルフィア半導体株指数は6.3%下落し、米市場全体がリスクオフに傾きました。日本時間の夜間取引では、日経先物も大きく売られ、為替市場では円が対ドルで一時 151円17銭 まで急伸しています。
安全資産への逃避強まる
金・国債は買い、原油は続落
トランプ発言によるリスク回避の流れから、安全資産である 米国債と金が買われ ています。金先物は1オンス=4000ドル台を回復。対照的に、WTI原油先物は1バレル=58.90ドルと 5月以来の安値 に沈みました。市場関係者からは「米中摩擦の激化がエネルギー需要を冷やす」との懸念が広がっています。
今後の展望:「ブラック・チューズデー」警戒、投資家は防御姿勢を強化
日本市場は三連休中(10月11日〜13日)のため、実際の株価反応は14日(火)の再開を待つことになりますが、時間外取引の急落を受けて、投資家心理はすでに冷え込んでいます。政治の混迷、円高進行、米中対立の三重苦が重なり、リスクオフムードはしばらく続く見通しです。
みずほ証券のアナリストは「高市政権が安定運営の見通しを示すまで、外国人投資家の日本株買いは期待しにくい」と指摘。短期的には 防御的セクター(インフラ・電力など) に資金が向かう可能性が高いとしています。
日本市場は、政治・外交・金融の三面で不透明感が高まっており、投資家にとっては試練の週明けを迎えます。
「サナエノミクス」への期待で高騰した株価も、いまや冷水を浴びせられた形です。
連休明けの火曜日、果たして東京市場は“ブラック・チューズデー”となるのか――注目が集まります。
これをピンチと捉える方もいれば、チャンスと捉える方もいるでしょう。私的には、まだまだ持ち株数を増やしていきたいので、買い場として模索しようと思っております。なにしろ、トランプ関連の暴落は、後から振り返ってみると、ほとんど買い場だったので。よく「TACO理論(Trump Always Chickens Out)」ということも言われています。これは『FINANCIAL TIMES』のロバート・アームストロング氏による造語で、トランプ大統領は他国に関税を課すと言いながらも、市場が混乱するとすぐに引き下げる傾向を、皮肉をこめて語ったもの。
まあ、今回の場合、日本の政局不安も絡んでいるので、もっと複雑ではありますが。
それと、中国が本気でレアアース輸出規制を進める場合、現在、市場を牽引している米国等の半導体産業に大きなダメージを与えかねないでしょう。この点の動きも注視していきたいと思います。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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